自分は普段の筆記用に万年筆を使い始めて,今年で2年目になる.初めて万年筆を使おうとする人は,その値段のせいで億劫になってしまうのではないかと思う.そんな方のために,自分が万年筆を使った感想を書いてみる.
初めて使った万年筆について
筆者が最初に使い始めたのは Parker の 「IMダークブルーCT F 細字」 という万年筆だ.下の画像をクリックすれば,Amazon の販売サイトにリンクされる.
PARKER パーカー IM プレミアム 万年筆 ペン先F 細字 限定 ブルーブラックCT 1892553 正規輸入品
これを筆者が選んだ理由を少々.初めて使う万年筆だったので,あまり高価なものには手を出しづらかったので,5,000 円程度の値段で探していたところ,これがヒットした.いろんな色があるが,個人的にこの色が一番気に入ったので,これを購入した.また,個人的に Parker に対しては信頼があるのも,この商品を選んだ理由だ.つまり,選んだ優先順位は「値段→色→ブランド」である.ちなみに,限定品と書いてあるが,2年前から限定品と書いてあるのでなくなる心配はいらない.色が日本では扱っていないため限定品扱いされているようだ.
ちなみに,筆者が万年筆を始めた理由は,知人に勧められたのがきっかけだ.彼は仕事上書くことが非常に多い職業なのだが,そんな彼が使っているのを見て「オッ」と思ったのが始まりだった.そして,彼が言うには「いくら書いても疲れないんだ」とのこと.早速その日の夜に上の商品とインクを注文して使い始めてみた.ちなみにインクはこちら.
パーカー ボトルインク クインク ブルーブラック S1162120 57ml 正規輸入品
これも,自分の好みの色というだけで選んだ.自分の好みを全開にできるのも万年筆の楽しみですね.
メリット
- 手が疲れない
- 書くことが楽しくなる
- 自然と書くことが増え,気持ちが安定する
最初は使うまで慣れが必要だったが,数日使っているともう慣れてしまった.それからは手に力をまったく入れずに書くことができた.万年筆は正しくペン先を紙上につければインクが紙についてくれる.これのおかげで,書くことが多い数時間の書き仕事も,意識して力を抜くことさえできれば全然疲れない(今どきそんな書き仕事なんて...と思ったら負け).ボールペンを使っていた人(筆者もその一人)にとって,使い始めは力を抜いて書くことは慣れないかもしれないが,数日で慣れてしまうのでご安心を.
これが万年筆を買うメリットとして一番大きい.ボールペンでたくさん書いていると,書かなければならないことがまだ残っているのにも関わらず飽きてしまうことがあった.しかし万年筆を使っていると,書くことそれ自体が楽しいので,全く飽きることがない.むしろ,書いていないときも「早く書きたいなー」と思うようになり,ますます書き仕事の効率がよくなる.
理由はよくわからないのだが,ライフハッカーで手書きについて調べてみると,ステマではないかと思うほど多くの記事がヒットし,どれもメリットばっかり書いてある.その中でも「書くと気持ちが安定する」のようなことが書いてある記事もちらほら見つかる.例えば次の記事とか.
ライフハッカー「科学的にも証明された、日記を書き続ける実用的なメリット」
別にそれに便乗するわけではないのだが...筆者の場合,確かに万年筆を買ってから日記を書く頻度が以前より格段に上がったため,自分の思考や感情をまとめることができるようになり,そのおかげで生活に落ち着きができた.
いいことばかり言うと,怪しまれるかもしれない.自分だったら怪しんでしまう.そんな方のために,自分が思った万年筆のデメリットも無理やり書いてみる.
デメリット
- インクが切れる可能性
- 気を遣う
- 値段が高い
ボールペンに比べて,一回インクを充填してインク切れするまでの時間は,同じ量を書く場合万年筆が圧倒的に減りが早い.調べてみたところ,実は上で紹介した自分が初めて使った万年筆は,どうやら他の万年筆に比べてもインクの減りが早いようだ.しかし他の万年筆も使ってみたが,ボールペンより万年筆が早くインク換えのタイミングが来るのは間違いない.使い方によっては,インクボトルを持ち運ばなければならない場合があるかもしれない.筆者の場合インクが切れたけどすぐに充填できずに困ったことがここ2年で2回ほどあった.
とはいっても,ボトルの持ち運びはコンバーター式(インクを吸って使う方法)だからこのような問題があるだけで,カートリッジ式でいいのであればこの問題は解消することができます.
万年筆をボールペンと違って簡単に変えが効かない.万年筆には書き手の癖がついてしまうためである.そのため,自然と愛着が沸くので自分の場合は気を使いすぎてしまった.落としてはいけない,他人の癖がついてはいけない…等.ボールペンを使っていた時より少し神経質になった.しかしこれも最初の内,このデメリットも慣れてくれば問題ない.それと自分の神経質な性格が影響しているので,そこまで細かいことにこだわる正確でなければ問題ないだろう.
当たり前だが,高級ボールペンなどを例外にすると,ほとんどの万年筆は値段が高い.仕方ないことだが,値段が高くてデメリットであっても,コストパフォーマンスは高いので,価値はあるのではないか.ただ,筆者も人間.欲が出てしまって,次は2万円の18Kのペン先の万年筆を使ってみたいなーと思ってしまっている.ちなみに,次に買おうとしている商品はこちら.
パーカー PARKER 筆記用具 万年筆 ソネット ブルーラッカーCT ペン先:F 1950885
欲が増え続けてしまうのは人として仕方ない気がするので,コレクターになってしまわないように注意しよう.
「万年筆,いいよ(悪魔のささやき)」
デメリットについては「慣れれば大丈夫」で済ませてしまった感じはあるが,自分の場合は本当に慣れて大丈夫だったのでそう書いておいた.ということで,自分にとってはいいとこづくめな万年筆だった.この記事を読んで万年筆を使ってみたいと思った方は,ぜひこの機会に手にしていただきたい.