スマホでドイツ語学習 – German Listening

最近,せっかくスマートホン(Android)を持っているのにあまり有効活用できていないと感じ,余ったリソースをドイツ語学習のために使えないか試行錯誤していました.試行錯誤と書いた理由は,あまりにもドイツ語学習アプリが多いので,どれが自分にピッタシなのかいろいろ試したからです.いくつかの試行錯誤の結果,自分にとって使いやすいアプリが見つかったので,参考になればと思いアプリ紹介したいと思います.

タイトルにもありますが,最終的に自分がスマホでドイツ語を学習する際に使っているアプリは”German Listening“というアプリです.

german_learning
German Listening – luglasoft

筆者の調べる範囲では,このアプリはGoogle Playにはあるのですが,App Storeでは見当たりませんでした.Androidを使っている方はこちらのアプリを問題なく使えると思いますが,iPhoneの方は残念ながら使えないかと思います(iPhoneでGoogle Playのアプリを使う方法ってありそうな気もしもしますけど,筆者は分からないです.脱獄,BreakJailすればできるのかな...).

なるべく客観的な視点でアプリを紹介したいのですが,このアプリに限っては基本的にべた褒めです.誰かに頼まれて紹介しているとはではなく,純粋に自分がよいと思っているのでべた褒めなのですが,怪しいと思われる方は5割引きで聞いていただければと思います.







特徴,メリット

自分がこのアプリを使って感じた特徴やメリットを書きたいと思います.他のドイツ語学習アプリとの違いを意識して書ければなと思います.

DWのDeutsch Lernenの一部からできている

DW(die Deutsche Welle) については,このブログで以前「フリーのドイツ語学習材料の最高峰」と紹介したことがあります.

DW – ドイツ語学習に役立つ無料サイト

この”German Listening”というアプリは,DWのDeutsch Lernenをもとに作られています.なので学習資料としての質は申し分ないです.中でも

  • Top Thema
  • Video Thema
  • Langsam gesproche Nachrichten
  • Das sagt man so!

の4つのパートをカバーしています.筆者が主に使っているのはTop Themaで,たまにVideo Themaを使います.

スマートホンならではの操作性

DW のDeutsch Lernenはパソコンでも見れるのでそちらで学習してもよいのですが,スマホの方が操作が簡単なので学習しやすいです.スマホを手に持つだけでいつでも学習できるので,パソコンの場合のように場所も取らないし,場所を選びません.

記事ごとダウンロードできる

スマートホンで何かを学ぼうとすると,携帯に前もって保存しておく,もしくは使うたびにネットにつないで学習データを持ってくる,この2つが普通です.それぞれデメリットはあって,前者はデータの管理に手間がかかりややこしく,後者はネットにつないでいないと使い物になりません.

“German Learning”はどちらの方法も使えるようになっています.つまり,このアプリはオンラインで聞くことができるのはもちろん,見たい記事を前もってダウンロードすることでオンラインで使うのと同様の使い方ができます.記事にあるダウンロードボタンを押すだけでダウンロードが完了し,消したいときにはゴミ箱ボタンを押すだけなので,データの管理のややこしさもありません.Wifiなど通信制限のないネット環境が家にある場合は,家を出る前に前もって2つほど記事をダウンロードすれば,ネットの通信量を気にせず使えます.

音声だけでなく動画もあり,飽きない

筆者はずっと音声だけで学習すると,少し味気ないというか,飽きたような感覚に陥ることがあります.しかし,こちらのアプリでは音声の記事だけでなく動画の記事(Video Thema)もあるので,たまには動画の方を見たりすることで飽きずに学習を進められます.もちろんこちらの動画も音声と同じくダウンロードできます.

ニュースなどの新しいテーマ,絶えない資料

主に用いているTop Themaは最近のニュースについて扱うことが多いです.例えば,2016年11月18日現在だと,「トランプ当選」記事なども上がっています.時事を知りながら外国語を勉強できるのは純粋に楽しいですね.更新頻度は把握しかねますが,一週間に数回は更新されているので,「サボりながら勉強する」自分にとってはちょうどいいペースでした.

またアーカイブとして,Top Themaは2007年まで,Video Themahaは2008年まで,Langsam gesprochene Nachrichtenは2012年まで,Das sagt man so!は2015年までの記事を見ることができます.なので,「もう学ぶデータがない」となることはないでしょう.ただ,あまり昔の記事にしてしまうと時事性がないので退屈になってはしまうかもしれません.

音声は他のアプリを使いながら再生できる(音だけ)

一度アプリで音声を流し始めれば,それを閉じずにほかの作業をしながらでも音声は流れます.Top Themaの音声ファイルは大体3分ほどなのですが,音声を聞きながらメールを確認などもできるのでとても便利に使わせていただいています.

簡単な独英辞書付き

音声だけでなくスクリプトも見れるのですが,スクリプト上で単語をタップするとそのドイツ語の英語訳についていくつかの候補を挙げてくれます.他の辞書をいちいち参照しなくてもこの機能を使ってあげればわからない単語の大体のイメージは分かるので,学習が捗ります.

単語帳アプリと連携して,簡単に追加可能

単語をクリックした際に出てくる画面に”CREATE FLASHCARD”というボタンがあります.初めて”CREATE FLASHCARD”というボタンを押すと”Flashcards”というアプリをダウンロードするか聞かれます.この”Flashcards”というアプリはluglasoft(今紹介しているアプリを作った開発者)が提供するほかのアプリなのですが,使ってみた感想からだと一緒に入れておいた方がよいかと思います.Flashcard は日本語でいう単語帳という意味ですね.

さて,Flashcardsをインストールすると,単語のメモがとても簡単になります.Flashcardsをインストールした状態で”CREATE FLASHCARD”を押すと,単語帳の見出し語と,その単語帳の裏に書く説明を入力するページに移るのですが,いちいち手で入力しなくても単語や文章をタップするだけで追加できてしまいます.かなり便利です.

Flashcardsの使い方は,紙の単語帳がそのままスマホ版になったと考えていただければよいです.自分で書いた単語帳を選択して,「ページをめくる」ボタンと「裏を見る」ボタンがあるシンプルな構造です.”German Listening”をこれと同時に使うことのメリットは,後述しますが,単語帳に書く作業を文字を入力する必要もなく画面を数回タップするだけでよいことです.

難易度:初級(A1)から中級(B1)

今の自分のレベルだと,初めて聞いた際は言いたいことがなんとなくわかる程度でした.今の自分の学習状況は

  1. 「ゼロから話せるドイツ語」
  2. 「独検 3・4 級必須単語集」
  3. 「本気で学ぶドイツ語」(詳しく見たわけでなく,流し読みした程度)
  4. 「耳が喜ぶドイツ語」のSTEP1まで
  5. 「最効率! 例文で覚えるドイツ語単語」

が終わった状態のことを言っています.単語帳と「耳が喜ぶドイツ語」については投稿を書いているので気になる方は参考にしていただければと思います.

独検4級・3級必須単語集
耳が喜ぶドイツ語 – STEP1
最効率! 例文で覚えるドイツ語単語 – 感想

どれだけ聞き取れるかといいますと,100%何言ってるかわかる文章は半分ぐらいで,残りは知っている単語を手掛かりになんとなくわかるといった感じです.もちろん勘違いしている場合もあります.

独検では3級から2級の内容と考えるのが妥当でしょう(本屋で問題集を立ち読みした程度を,妥当というかどうか...).Göthe Institutのドイツ語検定だとB1ぐらいのようです.パソコンのサイトを見ると,それぞれのスクリプトの大まかな難易度が書かれていて,Top Themaの3分程度のものはB1に分類されていました.Langsam gesproche Nachrichten については,単語などは確かにB1,B2なのですが,自分にとってはいささか遅すぎる感は否めないので,A1ぐらいの難易度とでもしたいと思います.

記事のタイトルに文章のテーマが書いてあるので,知らない単語にであっても先入観で大体の想像を付けて聞いてしまうかと思うので,(自分を含む)初学者の方も意外と大体の意味は伝わってくるのではないでしょうか.

学習方法(自分の場合)

参考までに,筆者のアプリの使い方を書かせていただきます.ちなみに,筆者はこのアプリで勉強するとき,スマホをBluetoothの無線イヤホンでつないで使っています.それと,この勉強法はTop Thema,つまり音声のものになります.歩きながらスマホで映像見るのは危険なのでお勧めしません.

STEP1:移動中に一つの文章をずっと聞く

まずは3分ほどの内容を,文の流れが大体わかるまで聞きます(通読をまねて「通聴」と書きたいところですが,そのような日本語はないようですね.ドイツ語だと„durchhören“がありますね).「わからない単語がここで出てくる」や「この文章ってこういう意味なのかな」という部分を自分の中ではっきりさせておく作業を耳で行います.

この作業で少し難易度が高いと感じてしまうようであれば,Langsam gesproche Nachrichtenの方がよいかもしれないですし,それでもよくわからないという方は他の教材で語彙力をつけることでこの勉強法が通用するかと思います.

STEP2:スクリプトを見て,分からないところを確認

一通り文章全体の言いたいことがなんとなくわかったら,ドイツ語のスクリプトを見ます.そして次の二つの作業をします.

単語のチェック

分からなかった単語をチェックします.知らなかった単語,もしくは聞き間違えた単語を見つけたら,その単語をタップして英語訳の候補一覧,もしくはその単語を含む例文とその英語訳を確認します.

そしてその単語はしっかり後でノートに書けるようにメモしておきます.ここで追加インストールした”Flashcards”がとても役に立ちます.このアプリを入れてれば数タップするだけでメモが着けれて,メモ帳をわざわざ出したり,スマホでほかのアプリを開かなくてよいです.具体的には,単語をタップしたとき表示される画面の左下にある”CREATE FLASHCARD”というのを押して,見出し語のドイツ語をタップして”Add to front”をタップ,次に英語の部分をタップして”Add to Back”をタップ,これだけです.5回ほどタップするだけでメモが作れちゃいます.

文章の意味を考える

文章全体の意味が分かっていても,文章一個一個の意味が曖昧な部分はあるかと思います.„Durchhören“するときは途中で止めたりはしていないので知らない単語が出てきてもどんどん音声が進みますが,今はスクリプトを見ているので,分からない部分に対して十分な時間向き合うことができます.自分が聴いて理解した通りの意味の文章であるか,何か聞き間違いをしていないか等,この文章にわからないことはないと思えるまで詰めていきます.分からなかった部分がわかるようになったら,該当部分の音声をもう一度聞いて,自然に理解できるようになったかチェックします.

筆者は外国語の勉強の際に単語の意味と文の構造を意識して日本語訳を考える(いわゆる直訳)ということはしていません.なので,意味がわかればそれでいいやとなってしまいますが,すでに文法をきっちり習ってる方はここで文法事項を確認することもできるかと思います.

ここからまだ先は編集中です

STEP3:空き時間に単語をA6ノートにメモ

この通り使ったのであれば,先ほどの単語を登録したアプリにその単語一覧があることになります.これをA6ノートにまとめます.A6ノートは今までのドイツ語の投稿にも何度も登場していますが,A6ノートを使っている理由は,簡単に持ち運びができるためちょっとでも時間が空いた時間に復習ができるからです.単語についてそのまま書いてもいいですし,辞書などでもう少し正確な意味をつかんでからでもよいです.少し前の自分に教えるつもりでわかりやすくA6ノートを書きましょう.

自分はあまりデジタル機器の画面を長く見るのはよくないと考えているので,せめての復習は紙の媒体で見たいという思いがあります.もし便利さを追求してA6ノートよりもデジタル媒体の方がよいという方は,デジタル媒体でまとめノートを作ればよいと思います.いずれにしろ,自分のわかっていなかったところを振り返れるようにメモすることが大事だと考えます.

STEP4:復習として何度か聞く

これで「この記事についてはもう学ぶことなし」という段階にきているでしょう.しかし,人間である以上時間がたてば忘れてしまいます(少なくとも私のような,幼いころから暗記には全く自信のない人はそうです).なので,先ほどノートをしたA6ノートを手元に,帰宅中や寝る前に何度か聞くようにしています.3時間前にはもう完璧だろと思ってたのが,意外と全然定着していなかったりします.

感想

今の時代だからこその,無料かつ良質な学習資料

主観ですが,外国語の学習を,本も買わず無料でここまでできるのは,今の時代だからではないでしょうか.しかも,ダウンロードして使えるのは通信制限を厳しめに設定している自分にはとても助かります.

「耳が喜ぶドイツ語」と似たものかと

以前,耳が喜ぶドイツ語のSTEP1についての感想を書きました.


CD2枚付 耳が喜ぶドイツ語 リスニング体得トレーニング

耳が喜ぶドイツ語 – STEP1 感想

こちらの投稿を見ていただくとわかりますが,勉強方法はこのときとほぼ同じです.

いくつか違いを比べるとすると,最後のメモを取る作業以外はスマートホンで完結しているという点では,アプリで学習した方が合間の時間に学習するには向いているでしょう.

また,Top Themaの文章の長さは「耳が喜ぶドイツ語」の一番難しいSTEP3よりも長いです.最初長い文章を聞くときに抵抗を感じるのは仕方ないことですし,何度か聞いているうちに意外と慣れるものでしょう.「耳が喜ぶドイツ語」を全部終わらせた方で,同じような学習素材が必要だと考えている方は,この”German Learning”のTop Themaが自然な延長となるでしょう.

今後も継続して愛用していく予定

メリットで説明した通り,新しい記事がどんどん上がってくるので,筆者は今後もずっと使い続けるでしょう.C2, C1レベルの学習には現地のニュースなどを用いようと思っているので,まだ時間は大分かかるかと思いますが,その時にもこのようなスマホで学習できるアプリがあるといいですね.

ということで,最後は少し急ぎ足になってしまいましたが,アプリ”German Listening”の紹介でした.皆さんもドイツ語の学習にぜひ用いてみてください.

このブログについて

IAtLeX です.ブログをはじめてさほど時間がたっていないので,未熟な内容が多々あるかと思いますが,それも時間が解決してくれるはず...Python系の記事を着々と充実させていきたいです.投稿主についてはこちらを参照してください.

このブログについて - http://iatlex.com/about_blog/

コメントを残す

*